意匠の出願・維持にかかる費用
意匠の出願から登録まで
特許庁費用 | 特許事務所費用 | 合計 | |
出願 | ¥16,000 | ¥50,000~ | ¥65,000~ |
中間処理 | ¥0 | ¥80,000~ | ¥80,000~ |
登録 | ¥8,500 | ¥100,000~ | ¥60,000~ |
総合計 | ¥205,000 |
ただし、上の表の金額は、図面が2つの最低限の料金であって、特許事務所の手数料も最低限の金額で計算しています。この金額が最低限必要になると考えて良いでしょう。
中間処理は、特許庁から特許にできない旨の拒絶理由通知が発行されずにすんなり特許になった場合には、特許事務所費用は発生しません。特許事務所費用は、日本弁理士会が行ったアンケート結果で最もボリュームゾーンの多い金額を基準としました。
【リンク】日本弁理士会 報酬アンケート
特許事務所における費用の違いは、1件の出願にかける時間の差と考えて良いでしょう。特許事務所の運営費というのは、ほとんどが人件費です。従って、1件の出願にかける時間が多くなればその分費用も高くなる傾向にあります。一概には言えませんが、時間を掛けて作成した出願書類のほうが、質が高いことが多いです。
出願
特許出願時には、出願料として特許庁に1万6千支払います。特許事務所の手数料は、出願書類の分量などによって幅がありますが、概ね5~10万程度です。
日本弁理士会が特許事務所に対して行ったアンケート結果は、平均的な分量の書類の場合には、5万~10万が47%、10~15万が45%%となっていました。最低は5万、最高は15万以上と事務所によって大きくばらつきがあります。
安ければ安いほど良いという方は、インターネットで「意匠 出願 安い」等で検索するとたくさんヒットすると思います。意匠は、登録から20年間有効であり、特許事務所とも長い付き合いになるため、安いという理由だけで事務所を選ぶことはおすすめできません。もちろん、費用は大切な要件であるとは思いますが・・・。
中間処理
中間処理は、特許庁の費用は0円ですが、特許事務所の費用が8万~かかります。厳密には、意見書が4万~、手続補正書が4万~で合計8万~となります。報酬アンケートでは、50%の特許事務所が意見書手数料が4~6万、40%の事務所が手続補正書手数料が4~6万と答えています。
登録手続
意匠が登録されると、特許庁に特許を維持するための登録料を支払います。登録料は、毎年支払わなければなりません。意匠権が不要になった場合は、登録料を支払わないことで無効となります。
意匠が登録された成功報酬として、6万~8万程度かかります。報酬アンケートでは、55%の特許事務所が6~8万と回答しています。これに、拒絶査定不服審判の請求などが含まれると、金額はプラス20万~となります。さらに、成功報酬も高額になる場合があります。
このように、1件の意匠を登録するための費用は結構な金額なります。各自治体で助成金などもおこなっており、以下のサイトで地元に特許の補助金制度があるかを調べることができます。
【リンク】日本弁理士会 補助金制度調査結果
登録後にかかる費用
維持年金
意匠権の維持のためには、特許庁に対して毎年登録料を支払わなけばなりません。登録料は、1~3年目までは、毎年8千5百円で4~20年目までが毎年1万7千円です。
無効審判
他人から特許を無効にするための無効審判を提起されることがあります。このときは、特許事務所に払う手数料として36万~39万(50%の特許事務所の回答結果)程度必要になります。成功報酬も36~39万(50%の特許事務所)かかります。