ブラジルとの特許審査ハイウェイ(PPH)の試行

特許審査ハイウェイ(PPH)

ブラジル

経済産業省は、2019年4月1日より新たにブラジルを特許審査ハイウェイの対称国とすることを発表しました。ブラジルでは、出願から審査結果の通知まで平均で10年を要しており審査遅延が大きな問題となっていました。

今回のPPHの試行により、審査期間の大幅な短縮が期待されます。今のところ、試行期間は2年又は200件までと設定されています。PPHの申請に際しては、別途国内代理人費用及び現地代理人費用がかかります。

【関連リンク】ブラジルとの特許審査ハイウェイ(経済産業省)

PPHとは

特許審査ハイウェイ(Patent Prosecution Highway)とは、第1国の特許庁での審査結果を活かして第二国で早期に権利を取得することができる制度です。PPHの申請が可能な国は、48カ国となっております。

(引用:PPH Portal Site)

PPHによるメリットは、特許査定までの審査期間が短縮されるとともに、特許査定率も向上します。下図に示すように、韓国では審査期間が10ヶ月→2ヶ月、台湾では9.5ヶ月→1.5ヶ月になるなど早期権利化が可能となります。

また、特許査定率についても10%以上向上している国が多くなっています。ただし、これは第1国で補正によって権利範囲を狭くしているため特許に成り易いという側面があることに留意すべきです。

(引用:PPH Portal Site)

【関連リンク】PPHについて(特許庁)